SHINJUKU GUNTODEN 1965-1973 New edition KATSUMI WATANABE
新版 新宿群盗伝 1965-1973 渡辺克巳

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渡辺克巳(1941-2006)は1941年、岩手県盛岡市生まれ。家が貧しく、中学校を卒業後、毎日新聞社の盛岡支局の補助員として家計を支えなければならなかった。そんな仕事の中で写真の現像や焼き付けをするようになり次第に写真の面白さに引かれて行くようになる。1962年に上京。肖像写真スタジオの名門である東條会館に入社し、徒弟制度の残る仕事場で厳しい修行に明け暮れた。この頃に歌舞伎町界隈で「流しの写真屋」をしていた知り合いの仕事を譲り受ける形で渡辺自身もまたその界隈に出かけてはポートレイトを撮影し3枚一組200円」で売る「流しの写真屋」に魅力を感じるようなった。
彼の「流しの写真屋」としての活動は、東條会館を退社した1967年から1970年頃までがピークだったと言われている。ストロボ付きのカメラがまだ珍しく、カメラマンとモデルという関係にとどまらない家族のような関係性があったからこそ成立していたといえるだろう。しかし1970年代に入り、新宿の街も平屋や2階建ての建物が壊され、高層ビルが乱立していったことで、人々のコミュニケーションも徐々に変わっていったのである。ストロボ付きのカメラの普及も彼の商売に転機を与える結果となった。
1973年にカメラ毎日の山岸章二と知り合い、写真界に彼の名が知られるようになるものの、流しの商売自体はさして回復せず、1970年代半ばで廃業する。一時期焼き芋屋や写真館を経営していたが「流しの写真屋」を再び始めることはなかった。
本書は彼の代表作として知られている『新宿群盗伝』の新装版。1966年から1973年にかけて渡辺が撮り続けた新宿の人々の写真。1973年に薔薇画報社から発行された初版では含まれなかった1964年撮影の写真に、1982年に晩聲社から刊行された『新宿群盗伝伝』の渡辺自身のテキストも抜粋・編集されて収録されている。

アート&エディトリアル・ディレクション:長澤章生
デザイナー:Hiroshi Nakajima
プリンティング・ディレクター:高柳昇
印刷:東京印書館

500部発行ナンバー入り:Limited edition of 500 copies with numbering

出版社 publisher:Akio Nagasawa Publishing
刊行年 year:2013
ページ数 pages:303
サイズ size:H310×W210mm
フォーマット format:ハードカバー/hardcover
言語 language:和文/英文-Japanese/English
付属品 attachment:スリップケース/slip case.
状態 condition:新品です。/new.
JPY 22,000
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