現代アメリカ写真を読む デモクラシーの眺望 日高優

事実を伝える透明なメディアとしてデモクラシーの価値と強力に共振/反発してきた写真は、冷戦やヴェトナム戦争といったアメリカ社会の地殻変動の下、その根底から揺らぎを見せ、新たな可能性を模索し始めた。1960年−70年代の現代アメリカ写真家の仕事に光を当てて、写真に生成してくるデモクラシーの可能性とそのイメージを探索する。(カバー文より)
目次より
序章 デモクラシーの布置
1写真とデモクラシー
2アメリカとデモクラシー、その協働関係の核
第1章 公的世論の時代ー透明な記録/透明な記憶
1匿名の視線ーFSAプロジェクトの遺産と負債
2視線のポリティクスー「ライフ」にみるフォトジャーナリズムの興隆
3物語の力学ー「ザ・ファミリー・オブ・マン」展の栄光と凋落
第2章 「社会的風景」の誕生ーデモクラシーの身体/身体のデモクラシー
1自己の風景ー過激にして軽やかなリー・フリードランダーの身体
2ストリートというトポスーゲイリー・ウィノグランドの反応的身体
3誰のものでもない風景ードゥエイン・マイケルスの身体の技法
4「写真に撮られると事物がどう見えるのかを見るために写真を撮る」
第3章 「それを家とせよ」ートラウマとデモクラシーのイメージ
1ユートピア、あるいはディストピアの風景ービル・オーエンスのサバービア
2ロードの感覚、イメージの出来事ースティーヴン・ショアのアメリカ
3風景の傷を生きるーロバート・アダムスの新たなる西部
終章 錯綜するデモクラシーの眺めー九.一一以降のアメリカと写真
1パフォーマティヴなデモクラシーの主体
2創発するデモクラシー、その可能性と限界と
3デモクラシーの可能性を<幻視>する

出版社:青弓社
刊行年:2009年
ページ数:312ページ
サイズ:B6
フォーマット:ハードカバー
言語:和文
付属品:カバー
状態:特に問題なく良好です。
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