養老天命反転地 荒川修作+マドリン・ギンズ 建築的実験 Arakawa Shusaku

Site of Reversible Destiny-Yoro
Arakawa+Madeline Gins:Architectural Experiments

美術家・荒川修作(1936-2010)は1961年以来ニューヨークを拠点として、特に絵画によって独自の美術を展開してきました。そして、1962年にマドリン・ギンズと出会ってから、詩人で哲学的思考に秀でた彼女と触発し合ってきました。二人の共同作業は特に1980年代より、建築的な作品に向うようになりました。
二人の目的は、近現代にもたらされた不幸から、人々を救済することにあります。この点について二人は、特に「死なないために」と言っています。その意味は、単に肉体や精神の死を避けることではありません。人々が共に未来への希望を持って建設的に生きるようになるために、かつてなかった新しい死生観を探り、獲得するといったことです。そしてそのためには、「天命を反転する」ことが必要です。これまで私たちの意思と行動を縛ってきた常識、道徳、倫理を、くつがえさなければならない、と彼等は言うわけです。このような目的のために二人が考案してきた装置が、本書で紹介されている「養老天命反転地」のような建築的な作品です。写真、コンピューターグラフィックス、青写真、建設経過、完成写真などを収録した内容。元岐阜県美術館長・平光明彦が「変なもの」と称した荒川芸術の入門書的資料集です。テキスト、対談、論考なども豊富。

目次
地図
養老天命反転地 使用法 荒川修作+マドリン・ギンズ
アーキテクト・アラカワ<天命反転地>への意志 中村雄二郎
これは底に穴のあいたカップではない 佐々木正人
「現実」との接近戦 アラカワ+ギンズの芸術 高橋幸次
対談 意識が発生する場 荒川修作+藤井博巳
図版
岐阜・養老に舞い降りた<天命反転地> 平光明彦
哲学が童話になった庭 だれにも分かるもう一つの世界の中のもう一人の私
だれにも分からないこの世界の私 工藤順一
ゆれる領土[天命反転地ガイド] 芦田みゆき

それらすべてきょうのこと 川口晴美
ダンスダンス 野村喜和夫
不死の場所へ 桑原徹
養老の滝から 篠原資明
淡き片腕を挙げて 建畠晢
そこで 谷川俊太郎
[場の論理] 天命反転地に寄せて 辻井喬
荒川修作+マドリン・ギンズ略歴

出版社 publisher:毎日新聞社/Mainichi Newspapers
刊行年 year:1999
ページ数 pages:124
サイズ size:H229×W268mm
フォーマット format:ハードカバー/hardcover
言語 language:和文/一部英文-Japanese/English in some parts
付属品 attachment:カバー/dust jacket
状態 condition:特に問題なく良好です。
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