古寺巡礼 第四集 国際版 土門拳 KOJI-JUNREI Ken Domon
戦後、土門拳(1909-1990)の終生のライフワークになった古寺巡礼シリーズの第四集。全国の古寺や仏像などが収められている。このシリーズは1960年から撮影が開始され、1963年に記念すべき第一集として美術出版社より出版され、1975年の第五集で完結している。編集や装幀のほとんどを彼が手がけ、印刷も当時の最高技術(カラー印刷は8色の原色版印刷、白黒はグラビア印刷)を駆使した豪華版の体裁である。保存性を高めるため、天金を採用し、桐箱に金の箔押しと、とことんまで土門のこだわりが尊重された内容。因に表紙の題字はシリーズ毎に変わっており、本書では川端康成(1899-1972)が揮毫している。第四集編集作業中の1968年6月に脳溢血により倒れたが、拷問のようなリハビリテーションに鞭打って歯を食いしばり、遅ればせながら無事上梓するにいたった。なお土門は本書で完結とする予定だったが、撮影を続けるにつれて欲が出たため最終的にその情熱は第五集へと引き継がれることとなった。撮影現場において「早くしないと仏像が逃げてしまう!」とは未だに語り継がれる土門の逸話である。
目次
まえがき
中尊寺-形あるものは亡びる
石仏たち
高山寺-小川義章師のこと
相原学校生徒として
ぼくの好きなもの
原色版印刷=光村原色版印刷所
グラビア印刷=グラビア精光社
本文活版印刷=猪瀬印刷
英文活版印刷=小宮山印刷工業
出版社 publisher:美術出版社/Bijutsu shuppan sha
刊行年 year:1975
ページ数 pages:223
サイズ size:H440×W310mm
フォーマット format:ハードカバー/hardcover
言語 language:和文/英文-Japanese/English
付属品 attachment:函、カバー/slip case,dust jacket
状態 condition:函少ヤケ。カバー背少傷み。/Slightly damaged on the slip case and dust jacket.