MUROUJI by Ken Domon *signed
室生寺 土門拳 *署名本

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「女人高野」として名高い室生寺(奈良県宇陀市)は、土門拳(1909-1990)が最も愛した寺であり、生前3回にわたって室生寺の写真集を撮り下ろして出版、そして個展も開催している。本書は彼が初めて出版した室生寺の写真集であり、第九回毎日出版文化賞、日本写真協会功労賞も受賞した作品集でもある。サインとともに本人直筆の揮毫(「色白だが顔中そばかすだらけで鼻の丸いとてもおでこのそして細い目がいつも笑っている娘だった」)が入った稀有な一品になっているが、これは本書テキスト内の、村の娘「てる子」と土門が清水屋(室生寺近くの土門が滞在していた旅館)近くで出会うシーンから引用されていると思われる。土門の室生寺での世界観をより一層膨らませている。サインあり。

"その後二、三年して僕が室生寺に行ったときには、その父親も死んでしまっていた。孤児となったてる子ちゃんは、その一軒家に一人ぼっちで住んでいたが、矢張りお裁縫の稽古に行っているとかで、僕は会えなかった。(中略)今度行ってみると、てる子ちゃんの家は、軒も腐れ果て、戸もはずれたまま、人気がなかった。"(本文より)

発行:大下正男
文:北川桃雄
装幀:安井曾太郎
印刷:大日本印刷
図版印刷:グラビヤ精光
製本:大完堂

出版社 publisher:美術出版社/Bijutsu shuppan sha
刊行年 year:1954
ページ数 pages:
サイズ size:H362×W262mm
フォーマット format:ハードカバー/hardcover
言語 language:和文/Japanese
付属品 attachment:函、元パラフィン/slip case, an original paraffin wrapper.
状態 condition:函少ヤケ。サインあり。/slightly sunburned on the slip case, signed.
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