11時02分 NAGASAKI 写研版 東松照明 写真集 11:02 NAGASAKI Shaken Edition SHOMEI TOMATSU

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11時02分でピタリと止まった時計、原爆の熱によって溶け合う人間の手とガラス、頭骸がついた鉄帽、溶解したビールびん、原爆症に苦しむ人々。写真家・東松照明は1960年に初めて長崎の地を踏み、原爆によって傷ついた現在の長崎の爪跡を記録した。写真のあいだあいだに挿入される被爆者自身の証言が過去と現在をつないでいるかのよう。刻一刻と様相を変える街の復興に対して、彼がどのような考えを持っていたのか。巻末に添えられた彼の意思表示にそれが強く現れている。
「たしかに、記憶は年ごとに薄れていく。8日の恐怖は時間の風化作用をうけて腐蝕する。刻々と進行する時間をとめることはできない。しかし、ぼくたちが、生存と進歩の方向に自然をつくりかえてきた人間の英知を誇るならば、忘却という自然の風化現象に歯止めをかける作業を怠ってはならぬ。人間が、人間である証として、時間の流れに意志の杭を打ち、薄れていく記憶を、経過した時間の分だけ取り戻さなければならぬ。広島と長崎が体験した8月の恐怖を、原爆症の烙印を押されて過酷な時を過ごす被爆者の怒りを、歴史のヒダに埋めてはならぬ。」
ちなみに本書は1966年に写真同人社から出版された『11時02分 NAGASAKI』と同じものを再販売するために仕立てられた写研版。元々は東松照明写真集の第1弾として写真同人社から発売されたが、その後写真同人社が倒産したために、東松が売れ残った写真同人社版を回収し、その後彼が自身で興した出版社「写研」に引き継がれ、函を破棄し、背表紙に新たなステッカーを貼り、ビニールカバーの表紙を覆い、奥付を差し替えて再出版されたいきさつがある。

テキスト
"長崎"の思想 玉城素

印刷:グラビア精光社
製本:牧製本印刷

出版社 publisher:写研/Shaken
刊行年 year:1968
ページ数 pages:
サイズ size:H227×W196mm
フォーマット format:ハードカバー/hardcover
言語 language:和文/Japanese
付属品 attachment:ビニールカバー欠/no vinyl cover
状態 condition:天少ヤケ。経年並みです。/slightly sunburned on the top edge.