Koichi Uchimura: original print [The Woman Selling Meat]
内村皓一 オリジナルプリント 「肉を売る女」

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1914年、岩手県の盛岡に生まれた写真家・内村皓一(1914-1993)は、小学生の頃から写真に興味を持ち、当時流行の一円カメラで写真を始める。1940年、関東軍に徴用され、中国・奉天に赴任、約二年にわたって3,000枚の写真を撮影、戦争によって厳しい生活を強いられながらも力強く生き抜く、現地の人々のポートレイトや奉天の美しい風景などを捉えた。終戦後に三十数本のフィルムを忍ばせ帰国したが、残りは自らの手で焼却した。帰国後は花巻市で家業の印刷業を営むかたわら、国際サロン展に出品し、数多くの受賞歴がある。1969年に写真家は引退したが、写真クラブ「皓友会」を結成するなど後進の育成に力を入れた。日本の写真史において、あまり言及されることの少ない写真家ではあるが、彼が師と仰いだ詩人・高村光太郎(1883-1956)は彼のことを「光の詩人」と呼び、その作品を高く評価している。こちらは『内村皓一写真集』に所収の一枚であり、戦前の中国・奉天の露天で肉を売る女性が被写体となっている。プリント裏面にはおそらく当時内村が親しかった人物に宛てて、献呈署名と写真の解説が記載されている。

「肉を売る女」
板囲いのその露天には、切り刻まれた獣の死骸やボロボロの臓腑がちらばっていて、血や、汗や、にんにくなどでむせるような臭気の中に、一人の肉を売る女が立っていた。ほう丁を盤台に置いて、いぶかし気に凝視するその表情と油やアカに光る顔や衣服......。私はそこで、肉を食用として生きて行かなければならない人間の悲しい宿業の姿をはっきりと見た。

撮影年 photographed year:1940s
プリント年 printed year: 1940s -60s
イメージサイズ image size:H347×W274mm
用紙サイズ paper size:H347×W274mm
状態 condition:サイン。経年並みです。/signed, good.
JPY 110,000
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