2012年に国立新美術館で開催された画家・辰野登恵子(1950-2014)と写真家・柴田敏雄の二人展のカタログ。本展覧会は絵画と写真という異なったジャンルにおいて活躍する二人の作品を対比しつつ、作品の生成のメカニズムを探ろうという意図により企画されたもの。二人の対談に、作品図版、論考など豊富な資料で構成されている。
Catalogue of a two-person exhibition of painter Toeko Tatsuno (1950-2014) and photographer Toshio Shibata held at the National Art Center, Tokyo in 2012. This exhibition was planned with the intention of exploring the mechanism of creation of works while comparing the works of two people who are active in different genres of painting and photography. The dialogue between the two is composed of a wealth of materials such as work plates and articles.
目次
与えられた形象ー序論 南雄介
偶然と必然、選択と創作〜コスモス・ファクトリーから国立新美術館まで〜
対談:辰野登恵子×柴田敏雄
辰野登恵子
1 1980年代
2 円と丸から
3 1970年代
4 1990年代
5 2000年代
6 版画
7 新作
辰野登恵子 その展開についての記述の試み 南雄介
辰野登恵子 略歴
辰野登恵子 主要文献
辰野登恵子 初期作品
辰野登恵子 出品リスト
柴田敏雄
1 日本典型
2 シカゴ現代美術館の25点
3 堰堤
4 アーカイヴス
5 ナイト・フォト
6 三角形
7 カラー
8 新作
柴田敏雄の写真 宮島綾子
柴田敏雄 略歴
柴田敏雄 主要文献
柴田敏雄 初期作品
柴田敏雄 出品リスト
辰野登恵子(1950-2014)
長野県出身の画家。幼い頃から自宅近くの絵画教室で絵の背景を真っ赤に塗りつぶすなど、色彩に関する独特の感性を持っていた。画家になると決意し、当時気鋭の美術教師がいた諏訪二葉高校に進学。1968年、東京芸術大学に現役合格。学生運動が盛んな時期で、アート界ではアンディ・ウォーホルを始めとするポップアートが隆盛を極めていた。同級生の写真家・柴田敏雄、版画家・鎌谷伸一(1948-2009)とおそろいのダンガリーシャツを着て、制作に励んだ。卒業後は絵画や版画を中心に作品を制作し、1994年にはブラジルで開催されたサンパウロ・ビエンナーレに日本代表として出品。1995年度の芸術選奨文部大臣新人賞、2012年度毎日芸術賞を受賞。
現代絵画の旗手として活躍する一方で2003年からは多摩美術大学で教鞭を執った。2010年に子宮体がんと診断され、入退院を繰り返していたが、亡くなる直前まで授業をし続けた。
編集:南雄介、宮島綾子、鈴木伸子、瀧上華
デザイン:大石一義
出版社 publisher:国立新美術館/The National Art Center, Tokyo
刊行年 year:2012
ページ数 pages:287
サイズ size:H371×W268mm
フォーマット format:ハードカバー/hardcover
言語 language:和文/英文-Japanese/English
付属品 attachment:
状態 condition:経年並みです。/good.