反写真論 倉石信乃 フォト・リーヴル 06 HAN SHASHIN RON photo livres 06 Shino Kuraishi
写真に「ついて」語ることは情報重複的である。
写真はそれ自体簡明なメディアであるから。
写真は既に語っている。それも「語られたものを語っている」。(カバー文のより)
私、私、私と簡単に口走るな!
今、ここの事態とのみ短絡せよ!
写真はいつから原初の驚きを捨てて、予定された観念のアリバイ工作としての挿図になり果てたのか。収拾不能な「次元の差異」を抱え、訳の判らない、途方も無いものでありながらも、過剰なまでの透明性を備えてもいたメディアであるはずの写真。それがいまや、主題に関する調査結果の披瀝の場としてのみ、流用されているかのようだ......(帯文より)
目次
1 写真使用法
写真のように書く
写真使用法
反写真論
2 写真家の方へ
真実の手 ロバート・フランクの「言葉」について
PRIVATE GIFT 荒木経惟の日記
潜像に抗して 荒木経惟のカラーコピー作品
写真は盗まない、それは与える ナン・ゴールディン『I'll Be Your Mirror』
風なき野道に遊戯をすてよ 萩原朔太郎撮影の写真
犬と人間 森山大道小論
最初で最後の街 森山大道『Daido hysteric No.8 1997 大阪』
補正する鏡 アンディ・ウォーホルと写真
都市はマトリクスではない 倉田精二『ジャパン』
純粋な郊外 ホンマタカシ『Tokyo Suburbia』
3 写真の権利について
殺風景のハードコア 金村修
写真という乗物 吉増剛造の写真のための二十の断章
AT LAST I AM FREE 権冨問と写真的身体
4 Direct Mails 写真論以後
作者の位置
ファック・ライフ セルフ・ポートレイト異論
窓を運ぶ 盲目的に
E・A・ポー『楕円形の肖像』を読む
旅行者になる 写真の方法から態度へ
「タイプ」について1 ファン・ゴッホ/土門拳
「タイプ」について2 アウグスト・ザンダー
写真を「とる」ということ
羊に育てられて 編集者M氏への手紙
註
あとがき
初出一覧
人名索引
デザイン:川畑直道
発行元:オシリス
出版社 publlisher:河出書房新社/Kawade Shobo Shinsha
刊行年 year:1999
ページ数 pages:253
サイズ size:B6
フォーマット format:ハードカバー/hardcover
言語 language:和文/Japanese
付属品 attachment:カバー、帯/dust jacket, wraparound band.
状態 condition:帯少汚れ。/slightly damaged on the wraparound band.