THE PICTURESQUE MOUNT FUJI photographed by Kikusui Imao
富士百景 今尾掬翠

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日本の象徴でもある霊山の一つ富士山。明治期の富士の風景写真が収められているのが本書。撮影したのは京都の写真家であり美術写真の研究者でもあった今尾掬翠。彼は四条派の日本画家・今尾景年の甥にあたる人物。掬翠は版元でもある実業之日本社より仕事の依頼を受け、100余ダースの乾板と数脚のカメラを馬の背中に積み、案内人を先にして甲州・大月を出発、道中険しく、道に迷うこともあり、また野宿もしながらも富士山麓を巡ること前後三回に及んだらしい。富士山を被写体にした風景写真の順序は、東海道富士駅より始まり、相模甲斐を経て、富士山麓を一周し、再び東海道三保に帰着するよう並びが配列されている。まさに当時の写真家と同じ視覚体験を写真集を通して感じることができるかもしれない。装幀は川端龍子(本書中では本名の川端昇太郎名義)による味のある表紙絵が印象的。また木版多色刷りによる富士百景絵図も旅行気分を駆り立てる可愛いらしいデザイン。

著作者:増田義一
印刷者:日能喜三郎
印刷所:日能写真製版印刷所

出版社 publisher:実業之日本社/The Jitsugyo-no-Nipponsha
刊行年 year:1912(明治45年)
ページ数 pages:
サイズ size:H222×W306mm
フォーマット format:糸平綴じ/side stitch binding
言語 language:和文/Japanese
付属品 attachment:
状態 condition:裏表紙外れ。年代相応。/the back cover separated from the book.
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