死なないために 養老天命反転地 荒川修作 マドリン・ギンズ展

美術家・荒川修作(1936-2010)は1961年以来ニューヨークを拠点として、特に絵画によって独自の美術を展開してきました。そして、1962年にマドリン・ギンズと出会ってから、詩人で哲学的思考に秀でた彼女と触発し合ってきました。二人の共同作業は特に1980年代より、建築的な作品に向うようになりました。
二人の目的は、近現代にもたらされた不幸から、人々を救済することにあります。この点について二人は、特に「死なないために」と言っています。その意味は、単に肉体や精神の死を避けることではありません。人々が共に未来への希望を持って建設的に生きるようになるために、かつてなかった新しい死生観を探り、獲得するといったことです。そしてそのためには、「天命を反転する」ことが必要です。これまで私たちの意思と行動を縛ってきた常識、道徳、倫理を、くつがえさなければならない、と彼等は言うわけです。このような目的のために二人が考案してきた装置が、「養老天命反転地」のような建築的な作品です。
本書は1999年に岐阜県で開催された展示に合わせて刊行されたカタログです。「養老天命反転地」の発想に関係する作品図版、ドローイング、模型、また岡田潔氏による論考「荒川/ギンズ芸術へのイントロダクション」なども収録されています。

出版社:岐阜県美術館
刊行年:1999年
ページ数:124ページ
サイズ:H304×W260mm
フォーマット:ソフトカバー
言語:和文/一部英文
付属品:なし
状態:特に問題なく良好です。
Overseas shipping available. If you would like to order the book please contact us directly by email or via online inquiry form.
我們提供海外郵寄服務。若您欲購書請直接來信或填寫線上表單