新しいミュジオロジーを探る 西武美術館からセゾン美術館へ NEW MUSEOLOGY OF SMA
1975年に池袋の西武百貨店内にかつて存在した西武美術館の14年間の軌跡を総集した書籍。1989年に移転しセゾン美術館に改称されたのを機に出版されたもの。旧セゾングループ当時の代表・堤清二(1927-2013)が提唱した「時代精神の運動の根據地」「美術館であって美術館ではない」「創造的美意識の収納庫」を具現化した西武美術館の、異色の活動を豊富な写真図版と関係者による対談やコラム、ミュージアムショップ「アール・ヴィヴァン」に関するテキスト、14年間の内に開催した全184回の展覧会のポスターなどを収録。日本の現代美術史に多大なる貢献をした西武美術館の実情を知る重要な一冊。
目次
西武美術館の14年とセゾン美術館の未来 紀国憲一
座談会 新しいミュジオロジーを探る 西武美術館からセゾン美術館へ 伊藤俊治 多木浩二 紀国憲一
現代美術紹介の軌跡 アメリカ美術を中心に 森口陽
[コラム]
大ガラスとデュシャン展 塩崎有隆
日本現代作家の紹介 秋吉和夫
展覧会という機構の総合性について 清水哲朗
[コラム]作家と学芸員 岡しげみ
企画展覧会の成立 イブ・クライン展の場合 林牧人
[コラム]
イブ・クライン 土田久子
2回にわたる「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」から 中村麗
各国学芸員気質のちがい 大塚保子
パフォーマンスとしての現代美術 ボイス、クリストを中心に 荻原佐和子
[コラム]
ヨーゼフ・ボイス東京滞在日誌より 中村麗
「古代エジプト展」のディスプレイ 磯崎新
[原典解説] 関和明
いくつかの革命と数かぎりない芸術について、そしてたったひとつの愛のために 新見隆
[コラム]
モスクワ、わが愛 新見隆
スペイン文化省との共同企画展 杉山悦子
モスクワに花咲く「日本のデザイン」 鍵岡正謹
[コラム]作品と共にモスクワへ 中村知英子
セゾングループの海外文化交流 SCANDINAVIA TODAY 文化の祭典 秋吉和夫 杉山悦子
写真の変容 横江文憲
魅せる展覧会をつくる 動員の術 小田勝四
[コラム]
パブリシティと動員 大塚保子
美術展以外のプロデュース 五十嵐卓
三次元の書物 文学展あれこれ 秋吉和夫
[コラム]
文学展の経験から 五十嵐卓
肉体なき興業=てんらん会 小林等
Art Todayと展覧会の価値 難波英夫
座談会 西武美術館のグラフィック・ワーク 田中一光 松永真 小池一子
[コラム]展覧会のポスター 田中一光
ミュージアム・ショップの理想と現実 アール・ヴィヴァン
資料
1975-1989 西武美術館
船橋西武美術館 西武アート・フォーラム 有楽町アート・フォーラム 軽井沢高輪美術館
編集=セゾン美術館
表紙デザイン=松永真
本文レイアウト=田淵裕一
出版社 publisher:セゾン美術館/SEZON Museum of Art
刊行年 year:1989
ページ数 pages:277
サイズ size:H247×W208mm
フォーマット format:ソフトカバー/softcover
言語 language:和文/部分的に英文-Japanese/English in some parts
付属品 attachment:
状態 condition:経年並みです。/good.